四国お遍路ツーリング

 

3月24日・3日目 発心の道場(徳島県)・修業の道場(高知県)

天候 晴れ

 

今日は「ビジネスホテル 野上屋」からのスタート。
納経所は朝7時からやっているため、7時には寺について参拝を終えるぞ!!
と、意気込んでいたのだが、案の定そんな時間には着けず、7時半ごろ宿を出発。
まあそんなもんなのです(^^;

今日は平日のため、徳島市内は朝のラッシュで混雑が予想される。
遅くなったけどさっさと移動。

しかし、まあ市内から郊外に移動するため、そんなに混雑はしておらずちょっと安心。
対向車線は結構混雑してるんだけどね。

第十七番札所「井戸寺」は何だか複雑な道を走って辿り着いた。
でも看板があるので、(行きは)迷わず着けたけどね。

今日の旅の安全を祈願し、納経帳に記帳してもらう。
しかしこの納経帳、記帳してもらうのに1寺あたり300円かかる。
最初はそんなに気にしてなかったけど、積もり積もると結構な金額だよな〜。
でも、多くの寺で、達筆の毛筆で手書きして頂けるのでまあ人件費っちゃあそうなんでしょうけど。

次は…と地図を見る。
昨日予習しといたけど、次は結構遠いのだ。
第十八番札所「恩山寺」は、20km近く離れており、しかもまた徳島市内を通らねばならんのです。
何か時間が勿体無いけどしょうがない。
朝の混雑中の徳島市内を走り抜け、徳島市の向こう側まで抜けると「恩山寺」の看板があった。
所要時間約1時間也。

恩山寺は少し山道を入ったところにありました。
この時期は何桜なのでしょうか?ピンク色の桜が咲き誇り、とてもいい雰囲気♪
気分よく参拝を済ませ、時刻は9:00。次の
十九番札所「立江寺」へ向かう。


恩山寺境内。山っぽいっすね〜。


山桜かな?桜が咲いていました。

立江寺は街中にあり、バイクを止める場所にも困ったけれど、
近くのスーパーの方が「止めていいよ〜。」と言って下さった。
ありがたやありがたや。ということで止めさせてもらい参拝。
寺間距離が近いこともあって順調に進む。只今の時刻9:20でございます。順調順調。

そして向かったのは二十番札所「鶴林寺」
地図を見ると、みるからに険しそうな道です。
まあ、晴れてれば大して問題じゃないでしょう。と、鶴林寺に向かう。

鶴林寺は地図が示すとおり険しい道でした。
山肌にへばりつくようにある集落の狭い道をどんどん登っていきます。
「←バス」とか「←乗用車」なんて看板もあります。もちろん乗用車コースを選択。
観光バスで回っているお遍路さんもよく見かけたけど、運転手さんは大変だよな〜。
大概細い道だもんね。

じきに集落を抜け、寺の私道らしい細いワインディングに入る。
こっちはそんな道が得意なバイクなので、すいすい進めます。
おそらく山頂付近に「鶴林寺」はありました。
高い木々に囲まれた、「秘寺」とでもいいたくなるようなお寺です。
駐車場から少し歩き、時刻は10:00。本堂で参拝して納経してもらいます。


鶴林寺への最後の道は徒歩です。
なかなか風情ある道。


鶴林寺本堂。
山寺この上ないです。

次の寺を探すと、またも地図から消えている。
まあ、また少し離れるんだよね。位で見ていると、
道の駅「鷲の里」の近くの山中にあるようです。

…っていうかなんか寺から黒い線が…

ロープウェイで行くようですね……orz

いや、いいんだけどこんなところで一人でロープウェイに乗るとは思わんかった(^^;
まあいいです。ここまで来たんだから乗りましょう。
ということで
二十一番札所「太龍寺」…っていうか道の駅「鷲の里」へ向かいます。

道の駅「鷲の里」に着くと、ああ、ありますよロープウェイ。
歩き遍路さんも乗るのかな?と思いつつ乗り場へ。
20分間隔で出ているようで少し待ち時間がありましたが、無事乗車。

このロープウェイ、「太龍寺山ロープウェイ」と言って、太龍寺山の麓と山頂までの全長2,775mを結ぶ、
西日本一の規模を誇る101人乗りのロープウェイだそうです。
確かに長い。10分くらい乗り続けます。
お遍路さんじゃなくても観光スポットのようで、ニホンオオカミの像が山中に建てられていたり、
弘法大師の像があったりします。

ロープウェイからは、山をいくつか越えた向こうに先程行った「鶴林寺」が見えます。
いや〜、結構遠いっすね。こんな距離歩く人もいるんですよね〜。脱帽っす。
ちなみにこのロープウェイ、17時まで出ているらしいですが、17時の便に乗ったら納経所は待っててくれるのでしょうか?
ギモンです。

山頂に着いたら、参拝と納経を済ませます。
しばらく時間があったので境内をウロウロすると、寺の裏手に
細い道が…。
もしかしてこれ人が登って来るんですかね??
と思っていると本当に登って来るお遍路さんがいた。
いや〜〜〜、世の中スゴイ人がいるもんです。ホント。


太龍寺山ロープウェイ。これに101人も乗るのか…。スゴイというかコワイ。


ロープウェイからの景色。この高さはヤバイ。高所は得意な方なんですけど。


太龍寺山。山の険しさを示すかのように石段も急です。

麓まで戻ってくると時刻は11:30。まだまだ行けそうです。
つぎは
二十二番札所「平等寺」。結構近そうです。ちょっと安心して進みます。

国道195号を少し走り、川沿いの県道をすすみさらにそのちょっと先に平等寺はありました。
久々に平らなところにある寺です。ちょっと安心。
というのも、山にあるお寺は
階段があるんですよ階段が!!

これが結構エライんです。ヘタレライダー&ヘタレ人間のワタクシには。

平等寺で参拝を済ませると、次は二十三番札所「薬王寺」です。
地図で見るとどうやら薬王寺は街中にある模様。久々の街中な気がします。

国道55号をずっと南に走ると薬王寺に到着。街中と言ってもまあこじんまりとした街で、
渋滞するようなことはなく到着できました。

薬王寺は高台に建っており、石段つきのお寺です。
こういうお寺はしんどいんですけど、登ると景色がいいのでナイスです。
石段を登って参拝し、納経を済ませます。
っていうかこの辺
すでにソメイヨシノ(桜)が咲いてるんですけど!
3月24日開花って…ちょっと早くないっすか!?


平等寺。なんかほっとするお寺です。


薬王寺。屋台とか出てます。何で!?

ここで時間は12:40。
ここで飯を食わんとまた昨日みたいに食べ損ねる!ということで
近くにあったセルフうどん屋さんでうどんを頂く。
四国のうどん屋さんは大抵美味しいし、安いし、早く食べれるのでナイスなのです。

うどんを食べたら次の寺を探す。
次は…おおっ!ここで徳島県のお寺は終わりのようです。
次は高知県、
「修行の道場」のはじまりはじまりなのです。

「修行の道場」一発目は室戸岬にある二十四番札所「最御崎寺(ほつみさきじ)」です。
ここまでがいきなりすんごい距離。なんと
80kmもあるそうです。
う〜〜ん、いくらバイクだと言っても果たして着けるのか!?
まあとにかく行くしかないのです。
なんか次々と目的地が決まっていく
…この目的地自動設定状態がなんかハマる…。
やっぱりMなのでしょうかorz

引き続き国道55をひたすら南下です。
ここは海沿いをずーーっと走ります。まあ景色はいいですが、正直ちょっと飽きる。
バイクで飽きるとか言ってるんだから、歩きのヒトなんか何を考えて歩いているんでしょう?
だって80kmといえば
2〜3日はかかるんですよ!!

この行程で、ずいぶん沢山の歩き遍路さんを追い越しました。
狭いトンネルの中にもお遍路さんは歩いてます。怖いだろうな〜。
しかも、まあお遍路さんだけにご高齢の方が結構歩いている。
登り坂でもガンガン進む年配のお遍路さんにすっかり脱帽なのです。
いやあ、日本人の体力もまだまだ捨てたもんじゃないみたいですね〜。

本当にスゴイ。
なんか追い越してて感動しちゃいました。

時間はまだ大丈夫だったので、室戸岬にちょっと立ち寄りました。
青い海が綺麗です。
ガジュマルが南国っぽさを演出してます。
そういえば
ここは南国なんですよね(^^;
3月なのですが、そう寒さを感じず走っていられます。なんかそれがあまりに普通に感じていたのですが、
地元に帰ればまだまだ寒いんですよね〜。
ちょっと帰りのフェリーの後が心配になっちゃいました。


来ましたよ室戸岬!
遠かった!!


ガジュマル。もう何が何だかわからない根の張りようです。


室戸名物「中岡慎太郎」さんです。桂浜の坂本龍馬像と見詰め合っているそうです。

室戸岬を過ぎると、県道203号「室戸スカイライン」に入ります。
入って山を登ってすぐに最御崎寺がありました。
岬なのに意外と高所のお寺でしたが、石段もなく心安らかに参拝できます。
ここはYHもやっているようです。室戸にはライダースインもあるので、宿泊には困らなそうですね〜。
それだけ先端フリークが多いということなんでしょうけどね。

参拝を終えると時間は15:30。
まだまだいけそうですね〜。ここで打ち止めかと思ったんですが。
(ちなみに遍路用語で、札所に参拝することを「打つ」と言います。余談っす。)
ということで
二十五番札所、「津照寺」へ。

海のそばに建つ津照寺に着くと、うわっ!思いっきり階段です。
何とか登って参拝を済ませ、納経してもらう。

落ち着く暇もなく次の札所、二十六番札所「金剛頂寺」へ。
何か着く前から悪い予感がしてたんだけど、ここもやっぱり階段が…。
最近運動不足なのでキツイ!ぜーぜー言いながら登って参拝する。

次の寺は…と地図を見ると、またページまたぎの離れたところにあるようだ。
ここまでは二十四番最御崎寺からしばらく近いところにあって、わりとさくさく来られたんだけど…。
明日のことも考えて、次の寺の近くまで行っておきたい。
ということで
二十七番「神峯寺」まで進むことに。

この時点で時間は16:10
神峯寺までは40kmほど。道もずっと海沿いだし、もしかしたら5時までに着けるかも♪
ということで急いで出発です。

そして神峯寺到着。
ここも例によって山の上みたいだけど、バイクでだいぶ登れるみたいだ。
急いで駐車場に行ったら、
時刻は15:53
これは…もしかしたら間に合うかも!
っていうか間に合わす!!

ということで上り坂をダッシュ!
なんか立派な山門見えてきた!ゴールか!?と思ったら本当にただの山門だし!!
もう運動不足なので足ガックガクなのです。
一体なんでこんなことやってんだ!?
何の修行だ!!
と思ったところで納経所に着いたので先に納経してもらう。
時間は16:59。納経帳を渡したところで5時のアラームが納経所に鳴り響きました。

何なんでしょうねホント。自分でもよく解らないんですが、
何故か頑張らされてしまう…。
お遍路マジックでしょうかorz

またまた余談ですが、納経所には時計とともに
「これは電波時計です」と張り紙がしてあるところがあります。
こんなムキになっちゃう大馬鹿者はワタクシだけではないみたいですね(^^;


津照寺の石段。ふくらはぎを執拗に攻めてきます。


今日のラスト、神峯寺の様子。
梅がキレイ…なんて余裕こいていられるのは
何とか時間に間に合ったからです。

さて、5時を回ったので、後はゆっくり参拝です。
なんか
5時をすぎてやっと自由時間な感じがします。
実は1日中自由時間なはずなんですけどね〜orz

さて、ゆっくりもほどほどに下山します。
なんか夢中で走ってきたけれど、地図を見るともう
高知市の近くまで来ています。
もう一昨年の話なのですが、四国に来たときに高知市のビジネスホテルが
安くて良かったことを思い出して、今日は高知で宿を取ることにします。

この日のホテルには大浴場はなかったので、チェックインの前に温泉に入りに行くことにしました。
ということで午後7時にして今日の1湯に入ります。
もうなんか慌ただしくて、今回の旅は温泉率が異常に低いっす(^^;

選んだのは、高知の北のほうにある「ファミリー温泉湯川」というところ。
ツーリングマップルに「殿様気分で入れる」と書いてありますが、
着いてみるとなんと
です。

いや、南国とはいえまだ3月。夜になるとまだまだ寒いので
大きなお風呂は有難い。ホテルのユニットバスじゃイマイチ温まれないしね。
しっかり体温を貯めて、ホテルに向かいます。
今日の宿は朝食付きで夕食はないので、チェックインを済ませて高知の街へ。

適当に店を見つけてごはんを食べて、
日本三大がっかり名所
「はりまや橋」でがっかりしたら就寝です。
明日こそ早起きしてやる!!


ファミリー温泉湯川。何か不気味なのは写真が下手だからです。決してそんな雰囲気ではありません。


はりまや橋。
なぜここが有名になったかの方が解りません。


脇に風情ある新しい「はりまやばし」がありました。言っちゃ悪いけどいかにも取ってつけた(略)

 

 

→次(3月25日 4日目)に続く

「四国お遍路ツーリング@」トップへ戻る      「ツーリング小咄」へ戻る

 

inserted by FC2 system