2008.分割日本一周 沖縄チャリツーリング

 

 

12月25日

 

朝、起きると空はどんよりと曇っている。
今日の天気は午後から雨。
さっさと出発するに限るのです。

ゲストハウスでテレビ見ながら朝ごはんを食べる。
ご飯はホント大事なのです。
この一口で走れる距離が違うのです。
マジで。

ゲストハウスを出て、昨日戻った坂道を下っていく。
クリスマスの朝なんて静かなもんだろうな〜。と思っていたけど
もうとっくに8時も回って街はしっかり動き出しているのです。

ここからはまた国道329号を北上。
ホントに一周って言うなら、ここから勝連とか伊計島とか行くべきなんだろうけど、
何しろ昨日奥武島をショートカットしちゃったのでもう
怖いものナシなのです。

そうそう、一応今日もタイトルは「チャリツーリング」のままです。
昨日の葛藤とかすっかり忘れてスタートしてしまいました。
まあそんなもんです。

 

走りだすことしばし、沖縄市の街から遠ざかると、
景色は郊外な感じになってくるけれど、道はどんどん良くなってくる。
道路は広いし歩道も広いし、いい感じなのです。
こんだけ歩道がしっかりしていてチャリでも走りやすいです。

街中を避けて国道329号線石川バイパスを走っていると、
チャリダーの宿敵「トンネル」があらわれた。
フッフッフッ。
お前なんて予測済みなんだよ!と、キャリアの荷物にライトを装着してみる。
何かタダのトンネルなんだけど入るのに緊張してみました。
でも、緊張も空しくしっかりした歩道が続いたチャリに優しいトンネルなのでした。

 

トンネルを抜けると、大きなスーパーが見えてくる。
あれが次の町、石川の街並みなのです。

その石川のスーパーが見えてきたところで、雨が降り出してきた。
ちょっと予報より早いんじゃなくって!?
時間はまだ10時。まだまだ午前中だっちゅーの!!
ということでそのスーパーの軒下で休憩していると雨激しくなってきた。
どうなのソレ!?と、携帯で「雲の画像」とか見てみるけど、止みそうな雰囲気ではあるのです。
ということで、ちょっと待ってみる。もうすっかりバケツ雨だから、じきに止むと思うけれどね。

ぼんやり空を眺めて待っていたら本当に止んだので出発。
歩道を走っていると、いきなり道がなくなってしまった。
いや、国道なんだからいきなり道がなくなることはないんだけど(←注;たまにあります)、
歩道がなくなったのだ。国道同士の交差点により。
でもって歩道橋なのだ。渡れっちゅーことか〜。
これ、地味にイヤだな〜。床なんかタイルっぽくて滑っちゃうから乗れないし。
でっかい交差点の長い歩道橋を
地味〜に地味〜に押していく。

 

石川の町を抜けても、この道はずっとヒト気が途絶えない住宅街のようなところを走ります。
道幅が狭くなってきたので車道を走るけれど、車道もやっぱり狭いのです。
でも皆様結構上手に抜いてってくれます。
そりゃ、うっかり跳ねでもしたら生身中の生身なので
一撃ですわ。
なんとか避けてってほしいところなのです。

そうしているうちに右手に海が見え始める。
「屋嘉ビーチ→」とか書いてあってちょっと行きたくなるけど、さすがにちょっと寒そう。
天気がいい日なんかもしかして泳げちゃったりするんだろうか。
道はすこし山っぽくなり、アップダウンを繰り返して最後に長〜い坂を上って(押して)
金武(きん)の町に到着。

金城にタコスの美味しいお店があると聞いたのだけれど、街の雰囲気がなんか怖い
雨だからということもあるのだろうけれど。
目の前が基地なのでさらに雰囲気出ちゃってるのかもしれないけどね。
金武まできたらまた激しい雨が降ってきたので、バス停で休憩。
ホントどこ見ても英語ばっかりの町でした。
雨がちょっと小降りになってきたので、100均カッパ着て出発するも、あまりの走りにくさにすぐに挫折orz
高架の下でまたも休憩。

 

進まね〜〜〜〜!!
いい加減にしてくれ雨ヾ(*`Д´*)ノ"!!

 

ここで時間は11時。
まだ出発してから25kmくらいしか進んでないんですけど!
看板に偽りなしの
時速10kmなのです。

怒っていると雨が止んだのでまた走り出す。
さっき上ってきたので、今度は下り。
ありがたいけど滑りそうでちょっと怖い。

 

昨日も食べた気がするけど、通りがかりのお店でソーキそば食べる。
以前、沖縄でレンタカーで走ったときには、「ソーキそば美味〜い」とか言って食べに行ってたけれど、
今回は沖縄そばかソーキそばかの2拓に迫られてソーキそば食べてることが多いような(^^;
まあ、美味いし好きだしいいんだけどね。

 

ここから先の道にはアップダウンあるよ〜♪とツーリングマップル様が教えてくれたので県道を走ります。
県道マジ素敵!だってクルマ走ってないもん!!
たまに海とか見えたりするしね。まあもちろんここにもアップダウンはありますが。

県道を抜けると、また山道。
どうでもいいけどこの辺の青看しょっちゅう「←海洋博公園」とか書いてあってテンション下がるんですけど( ̄Θ ̄;) 。
なんか
全然進んでないみたいで。進んでないんだけど。

このあたりがまた坂。しかもかなり長いっす。
ゆっくり登っては降りて押し、ちょっと坂が緩くなったスキにまたゆっくり漕ぎ出しの連続。
途中で雨降って休憩をはさみ、なんとか頂上へ到着。

 

時間はそろそろ2時。
もうね〜、ホント全然進んでないっす。
多分今日まだ40kmくらいしか進んでないっす。

もう解った(`Д´) 。今日はもうおしまい!
雨にはどうやったって逆らえないのだ。
もう開き直ってゆっくりするのです。

 

ということで、この近くのゲストハウス「海と風の宿」に電話をすると、「泊まれますよ」とのこと。
そうと決まったらそこまで行くだけなのです。
そう思うと気分はずいぶん軽くなる。あとちょっとで屋根の下に行けるんだからね♪

ここから、海岸線に向けてまた下っていく。
もおねえ、何度も何度も何度も言うけど、
下らせるなら上らせるな!っちゅー話ですよ!
まだ乾いていない路面の下りは結構怖いのです。

なにしろこのチャリ「escape R3」のタイヤはすごく細いのです。その幅約2cm8mm。
いつ滑ってコケてもおかしくないように思えるんですが、
坂はかなりの傾斜でブレーキかけてもそのまま滑っていきそうな勢いなのです。
だましだましブレーキをかけてスピードを落としながら進みます。
坂を下りきったときにはもうドッと疲れてましたね。
やれやれ。

 

海沿いにしばらく走ると共同売店があったので、そこでせんべいと久米仙(泡盛)とパンを買う。
今日は夕食付きなのでそんなもんで良いのです。
しかしこの久米仙ミニボトルは非常にありがたい存在なのです。
一日飲みきりなので、重い水分担いで走らなくても済むのです。

売店のおばちゃんに、「今日どこまで行くの?」と聞かれる。
宿の名前を言うと、「あそこ行くんだ〜・・・・・・。頑張ってね〜。」、意味深そうなコメント。
「ナニナニ?何かあるんですか?」と聞いてみるけれど、それ以上はなにも聞けず。
何だよ〜。気になるジャマイカ〜。


どんより。。。

 

さらに海沿いを走り、次の集落へ。
ウロウロすると、無事今夜のお宿発見なのです。
しかし、さっきの売店のおばちゃんの感じからして何だかおどろおどろしく感じてしまう(^^;
ということで一度スルーして辺りを見に行く。

超どんよりしている海に出ると、時間はまだ2時半。
雨も止んでいるし、まだちょっと走れそうだな〜、とか思っているとポツポツと雨は落ち、次第に大雨になってしまいました。
オマエ(雲)の考えよく解った。もう動くなってことだな!!
ということでそのまま宿へ。こんな時間に宿入りなんかできるんでしょうか?まあ無理なら無理でしょうがない。
とにかく今日はとっとと寝て、明日は早朝発してやる!!

 

宿に着いて、「こんにちは〜。」と声をかける。
ヒトの気配はイマイチ感じられないけど入り口にはチワワがいてなごむ。
屋根があったのでとにかくカッパを脱ぐと、中からヒトが出てきた。どうやら宿の方のよう。
屋根の下に自転車を置かせてもらい、こんな時間だけれど部屋に入れてもらった。

入れてもらった部屋は貸し切りのよう。
イベントがあったようで昨日までたくさん人がいたけれど、今日はもう帰ってしまったそうだ。
そりゃそうだ。こんな年の瀬に何やってんだっちゅー話です。
部屋は2段ベットで、手作りなのかな?味のある感じなのです。

 

荷物を取りにチャリに戻ると、先程の宿の方が「夕食は何時にする?」と聞いてくれた。
特にすることもないし早寝早起きしたいので、早いほうがいいです。と伝えると、じゃあ5時くらいでどう?とのこと。
何時でも早ければありがたいです。

それにしてもチャリがこんなに雨に弱い乗り物だとは・・・orz
バイクだって雨の日はイヤなんだけれど、チャリだともう全然進めないのです。
あるいはこれは「根性」とか「気合い」とかいう種類のモノが足りないせいかもしれないのですが。
別に根性試しに沖縄来ているワケではないので足りなくて構わないのです( ̄へ  ̄ 凸

 

沖縄らしい、「浴槽なしシャワーのみ」風呂に入り、荷物を片付けてシーツを敷く「ごはんできたよ〜♪」とのお声がかかる。
えっ!?もうだすか!!
現在時刻4時なんですけど(^^;
「早いほうが良い」と言ったら本当にその通りにして下さったよう。
なんて
柔軟な宿なんでしょうか( ̄∇ ̄;) 。

 

ワタクシが通してもらった部屋は別棟のようなところだったので、
本部的な建物へ移動し、入ってすぐのリビングのようなところでごはんを頂く。
泡盛の甕がたくさん置いてあったり、沖縄の楽器「三線」が飾られていてなかなかオサレな感じなのです。
チャリダーなんで
「めっちゃ食うだろ〜!」と、ごはんも盛って下さったけれど、超にわかチャリダーなのでそんなに食えません(TmT)。

沢山ならべてもらったごはんを食べながら、やっぱり飲む。
この「宿の方」はオーナーさんではなく、オーナーさん不在のためお手伝いに来られている方だそうです。
話を聞くと、
VIP系放浪者でした。たま〜〜にお見かけしますね。こういう方。
羨ましいけれど、そうなるにはこんなところほっつき歩いてないで働け!っちゅーことですね。
まあ、どちらを選ぶかは人次第なんですけど。
「宿の方」は、北海道で鮭釣りをしてこちらに来られたそうで、イクラも出してくれた。
鮭釣りしてみたいっす。イクラ取り出したい!!でも、一般人のためそんな時期に休み取れないっす(^^;
しかもこの「お手伝い」が終わると今度は
タイへ高飛びとのこと。ま〜、世界が違うな〜。

 

このお宿、こうして飲んでいるとちょくちょく人がやってくる。
ちょっと血中アルコール濃度上がってきた頃に来られたのは、島の向こう側、「
古宇利島」というところで売店を始められたと言う方。
チャリダー中だと言うと、
「ここから辺土岬まではきっついよ〜!」とのこと。
そうですね〜。地図持ってるのでなんとなく予想はついております。

 

そうそう、勢い余って宴会中ですが明日の予定を少し。
ちなみに現在位置は沖縄の真ん中よりちょっと上。島の向こう側には名護とかあるあたりです。
ここから、沖縄本島最北端にある
辺土岬付近を目指すのです。
距離にして約
80km。果たしてたどり着けるかどうか全くわからないので宿の予約もできず。
ってゆーかこの沖縄北部の東村とか国頭村とかのあたりって、
宿があまりないのです。
宿だけは!!と思って沖縄安宿情報の載った本を持って来たものの、この辺りだけ情報スカスカなのです。ダメじゃん。

ここから一番近くにある現実的な宿は、辺土岬の一つ手前の集落にあります。
つまり80kmくらいはどうしても走らないと
ハブ住む島でレッツ野宿なわけですよ。
どう考えても田舎だし真っ暗だろうから、夜なんか走ってたら気づいたら海へダイブしてるかも知れないしね(ToT)
それもイヤなので早朝発で頑張りたいと思います!!┗(  ̄◇ ̄)

 

・・・ということお二方に説明する。
う〜ん、顔に
「大丈夫かコイツ?」と書いてあります(^^;
まあまあまあ、大丈夫じゃないかもしんないけど、なんとかなるっしょ。
漕いでさえいればとりあえず進むのです(←だから?)

宿には近所の人なんかもやってきて飲んでいく。
近くに住んでいるというおじさんは、わざわざ一度帰って「差し入れだ〜!」と、ミカンとお菓子を沢山くれたり、
「どうしてもダメだったら
軽トラで迎えに行ってやるよ〜」、とまで言ってくれた。
いやいや、どうもお世話になりました(^^;

 

早寝早起きを目指すため、あんなに早く夕食を出してもらったのに気がつくと時間はもう10時
なんで6時間も飲み続けることになったのでしょうか…orz
恐るべし沖縄!なのです。
部屋に帰る間際に、「まあそう心配しなくても、
ど〜せ日の出は7時くらいだよ〜。」と言われる。
なんだそうか。じゃあ6時くらいに起きれば十分だ。ちょっと安心で就寝。


宿入り口。


荒んだココロにチワワが効きます。

 

 

 

 

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