北海道ツーリング2008
8月14日
朝、心配していた天気は…まあ、曇ってはいるけど雨は落ちてきていない。
実は昨日、「雨が降ってたら車で来ている人たちに便乗して知床にクマ鍋を食べに行く!」
という約束をしてたのですが、これなら大丈夫ですね。
ということで朝ごはんを食べながら「降ってないので林道行ってきます!」と挨拶をして出発なのです。
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林道に入る時はガソリン満タンは必須なので、
まず摩周湖のセルフスタンドへ。
すると、昨日林道のことを教えてくれた人が給油していて、
「○○キロポストの近くだよ!」と、入り口の目印を教えてくれた。
この情報、目印の少ない北海道の道でものすごく約に立った…というか
このおかげで一発で林道に入れたのですが、何キロポストだったのか思い切り忘れてしまいましたorz
無益な情報で申し訳ないっす。
さて、この池の湯林道、ツーリングマップルには「ダート11km」と書いてありますが、
実際メーター読みで15kmくらいありました。
(っていうか毎回林道入るとメーターと地図の数値が大きく異なるのですが…(?o?)
タイヤ空転分なのか!?)
多少のアップダウンがあるものの、締まっていて走りやすいっす。
ワタクシのようなヘタレライダーでも、このくらいならそろそろと進めます。
途中、分岐もありますが看板出てるので大した問題はありませぬ。
池の湯林道 入り口。こんな道ならなんとかなると信じて突入。
いくらそろそろと進んでいても、進んでさえいれば前には進むもので、
何とか中間地点のキンムトーに到着。ゲートから時間にして10分。
緊張していたので、30分くらいかかった気がするのですが、そんなことはないですね(^^;
キンムトーは、駐車スペースからちょっと歩くみたいです。
う〜ん、すると「林道に入る時はエンジン切るな」テクが使えないじゃないですか!
そんなときは…この思いつきで長万部の100均で買った「防犯ベル」の出番なのです。
試しに鳴らしてみると、「ういんういんういんういん…」と、
防犯ベル的には若干不安になる音量で鳴っております。
しかしまあ、クマよけには十分でしょう。
ういんういん鳴らしながら少し歩くと、キンムトーが見えてきました。
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キンムトーは確かに、森の中の湖といった感じでとても静謐な雰囲気。
写真を撮ったり散歩したりして、ちょっとゆっくりする。
ただし、ずーーっとういんういん言わせてるので、周りには
クマどころか鳥もいなくなっちゃいましたけどね。
まあ、喰われるよりいいです。
余談ですが、ワタクシ北海道上陸前に「三毛別羆襲撃事件」に関する資料を読みまして、
クマがひじょおおに怖いのです。
ちなみになかなかステキなフラッシュがあったので紹介しておきます。
http://www.geocities.jp/barranca_1/higuma_attacks.html
キンムトーを離れ、駐車場に戻り、シェルパ君とともに林道の反対側の出口へ向かう。
たまに車なんかも来てるので、ちょっと安心して進みます。
何とか辿り着いた林道の出口で記念撮影なのです。
いや〜、いい修行させて頂きました。
池の湯林道の屈斜路湖側出口。色んなところで使っている写真です。
林道もまっすぐですね、北海道は。
さて、まあ屈斜路湖とか摩周湖とかは去年なんとなく見たので今回はよしとします。
ということで、ちょっと戻って、上湧別のキャンプ場にいたライダー氏に勧められた
「多和平」というところに行ってみることに。
氏曰く「ウインドウズのデスクトップ的景色が見られる」らしいです。
それはぜひ見たいので行っときます。
ただし天気はアレなので、まあそこはちょっと諦めつつ向かいます。
来た道を結構戻り、「ひとつぶの麦」の近くも通って多和平方面へ。
来る順番が逆なんじゃ…と思われるかもしれませんが、やっぱり林道は朝早い方が安心なのです。
万一何かあったときに人に遭遇できる可能性が少しでも高いですから。
それに何より、多和平というのは巨大な牧場なのです。
ということは美味いものが食べれるかもしれないので、昼頃着きたいところなのです。
我ながら完璧な計算でございます。
さて、国道243号から、道道1040号とか言う何本あんねん!と突っ込みたくなる道路を通ると、
多和平への道への看板がありました。あとはそれに従って走るだけなのです。
走っていると、どんどん人工物の影がなくなっていきます。
そして見えるものは緑色のモコモコした草原と空だけ。
う〜ん、これで空が青かったら完璧なんですけどね(^^;
まあそううまくもいかないので、ぱちぱち写真を撮ります。
突然ですが、パノラマ撮影に挑戦してみました。こんだけ広範囲を撮ってもまだまだ草原は続いてます。
開陽台のように、ここにもキャンプをしている人がいました。
ここはちゃんと「キャンプ場」のようですね〜。
キャンプしたいのは山々だったのですが、天気が心配なので止めときます。
「雨の日はキャンプしない公約」は頑なに守っているのです。
でもきっとここでキャンプしたら星がすごいだろうな〜。
さて、お待ちかねのランチなのです。
まだ12時前なのですが、昼ごはんは早いに越したことはないのです。
ハンバーグを注文し、ホカホカのランチを頂きました。
ワタクシ、北海道のこういうファームレストランが好きなのです。
どこ入ってもキレイだし、おいしいしね。
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さて、ランチを堪能し、何か行ったり来たりしている国道243号を再び西へ。
阿寒湖へ行って、アイヌコタンを見たいと思っていたのです。
摩周の中心を越えると道は国道241号になります。
しばらくはずーーっと真っ直ぐの動物&取り締まり注意の林間道路が続き、
ワサワサとラワンブキが生えています。
林間道路を抜けると、今度は峠越えの山道になります。
早いバイクに道を譲りつつ、山を登ると何やら展望台を発見。
せっかくなので立ち寄ってみると、ここは「ペンケトウ」という湖が見られる展望台だそうです。
「ペンケトウ」は、ここから見ると北海道のカタチに見えるとのことですが…
まあこんな感じっす。
感性の問題ってヤツですね。
気を取り直して山を下り、阿寒湖のほとりにある「アイヌコタン」に到着。
「アイヌコタン」とは、アイヌ語でアイヌ=人、コタン=村という意味らしく、
アイヌ民族の方々の村だそうです。
何だかエキゾチックな建物のお土産屋さんがたくさんありますが…。
ここで働いている方々はアイヌの血を引いてらっしゃるんでしょうか。
こんなことを書くともしかしたら気分を害される方もいらっしゃるかと思いますが、
ここアイヌコタンの店員さんの多くは、彫が深くて目鼻立ちのはっきりした顔立ちの方が多いようです。
そして太くてツヤのある髪…なんか、沖縄の友達を彷彿させる顔立ちというか外見なのです。
のっぺりとした仏像顔のワタクシからすると羨ましい限りなんですけどorz
まあ、かつて「アイヌ民族だから」とヒドイ目に遭われた方からすると複雑なところなんでしょうが。
まあ、現在のアイヌコタンは海からも離れて、暖かくて賑やかでなかなかステキです。
土産物屋さんも色々覗いてきましたが、切実な事情から熊鈴を購入(^^;
鈴には「恐怖の電池切れ」がないので、お守り代わりに持っていることにしました。
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さて、ここから先ですが、実は去年行った「オンネトー」という湖の先にある、
「ラワンブキ鑑賞ほ場」というところに行きたいと思っております。
「0円マップ」を見ると、人の身長より高いラワンブキが生えていて、
日本昔話のように葉っぱの下で雨宿りできそうです。
このメルヘン感を逃す手はない!と、去年も思ったのですが、
ここに至る道は、阿寒湖側から行くとダートなのです。道道なのに。
しかし今年は行ける!!道道だけにそんなヒドイ道じゃないだろ!!
と、勝手に目測をつけて突入することにしました。
山の中に突き進むほどに巨大化していくラワンブキを横目に国道241号を走り、
道道949号をオンネトー方面に向かいます。
山の中ですが、オンネトーや野中温泉は人気スポットのようで、結構車が通っていきます。
そんな中、主要観光地をスルーしてダートに突入していきます。
何か変なヤツになってるけど、まあいいか。
この道道949・664号のダート区間、交通量はかなり多いです。ダートにしては。
っていうか普通の道道レベルで車通ってます。
しかし、路面状態はあんま良くなく、波状路というか洗濯板のようと言うか、
とにかくキャタピラでも通ったのかナミナミしてます。
そこをバイクが通るとどうなるかというと…。ガックンガックンしますorz
このガクガク防止にはやっぱり「空気イス」で乗ることなんでしょうが、
ダート区間の全長は約5km。ワタクシの腕だと10分くらいですかね?
ということは10分間空気イス…。いや無理に決まってんでしょうが!!
ということでまあゆっくり進みます。これでもやっぱりダート的には「フラット」なんでしょうね〜。
ダートが終わるところです。フラット…ですよねえ(^^;
ダート区間を抜けると道はすぐ2車線になり、牛なんかもいて牧歌的な雰囲気。
なぜあそこだけダートが残されているのかよく解らないいい道なのです。
「ラワンブキ鑑賞圃場」には、なんというか…ラワンブキがたくさん生えてました。
しかしそこには人っ子ひとりいません。
それもそのはず、ラワンブキの見ごろは7月だそうなのです。
もうなんか、よぼよぼとしたラワンブキだけがところ狭しと生えてますが、
ちょっとこのヨボヨボ具合では日本昔話ごっこができそうにないですね〜。
まあ、雰囲気だけ楽しんで良しとします。ダート越えてここまで来れたことで結構満足だしね。
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再び国道241号に合流すると、何か雨が降ってきてます。
う〜ん、ついに来たかと思いつつ、公園の駐車場のようなところでカッパ装着。
しかし走り出すとお約束のように止むんだなこれが(^^;
まあいいんですけど。止むなら。
しばらくそのまま走り、足寄にある道の駅「あしょろ銀河ホール」という道の駅で休憩。
時間はもう4時。一日が過ぎるのがほんっとに早いのです。
なんかちょっと地球早回しとかしてんじゃないでしょうか。
アホなこと言ってても日没は待っててくれないので、今夜の宿を探します。
今日も雨模様なので、キャンプは無理ですね〜。
駐車場にいたライダーに「今日はどこに泊まるんですか?」と聞いてみると、
この近くの「大阪屋食堂」というライダーハウスに泊まるそう。
しかし、もう今日はいっぱいで大変だとのこと。これまでも何人も来たけれど
満員で断られていたそうだ。
考えてみれば、もう思いっきりお盆で雨なので、ライダーハウスも満員間違いないのです。
ライダーハウスなんて予約できないところもあるでしょうし、っていうか電話番号解んないし、
行ってみて空いてなくて雨の中夜遅くに彷徨うなんて事態は絶対に避けたいのです。
となると、今日もどこか宿に泊まるのが得策かもしれません。
どうしてもライハじゃないとダメな事情がある人もいるかもしんないので、
別に大丈夫なワタクシは大人しくどっか泊まるのです。
ということで宿を探す。
明日はどうしても行きたいところがあるので、鹿追、帯広…と地図を見ていくと、
昨日泊まった「とほ宿」が沢山あることに気づく。
「とほ宿」なら、ツーリングマップルに電話番号が載っているので、
片っ端から電話をして空いてるところを探せるじゃまいか!
ということでホントに片っ端から電話をしてみる。
1件目…ダメ。2件目…もダメ。3件目…おおっ!空いているとのお答え。
これで宿はゲットなのです。今夜の宿は、「モクモク十勝」というところ。
ちょっと費用がかかるけども、まあ遊びに来てるんだからちょっと位は良いとしましょう。
明日のこともあるしね!!
そう、ちょっと匂わせてたのですが(匂ってないですか?)
明日は、この旅の最大の目的の1つ「ヌプントムラウシ温泉」に行くつもりなのです。
ヌプントムラウシ温泉は、15kmも続く「ヌプントムラウシ林道」の奥に沸く温泉で、
ワタクシの大好物であるバリバリの硫黄泉なのです。
これはもう…ダートだろうが何だろうが行くしかないでしょう。
混浴らしいですが、このために水着も持って来ましたとも!!
とにかく今まで走ったこともないロング林道なので、できるだけ早い時間に行きたかったのです。
そのため、できるだけ近くに泊まりたかったのです。早起きする気はないっす(^^;
さて、宿が決まったら、温泉に行かねばなのです。
今日の温泉は、十勝川温泉の「かんぽの宿十勝川」の温泉なのです。
去年も祭りやってたけど、今年もやっぱり祭り中の帯広の町を抜け、
十勝川温泉へと向かいます。天気が悪かったこともあって、もう暗くなり始めております。
なんとか真っ暗になる前に温泉に到着。
ホテルの綺麗な風呂を堪能いたします。
このモール泉、やっぱりほのかに甘い気がするのはワタクシだけでしょうか?
このモール泉、地下で植物が石炭になっていっている所、「亜炭層」を通って湧いている温泉だそうで、
こんな色になるらしいです。不思議なのです。
温泉から上がるとあたりはもう真っ暗。
真っ暗になるのは怖いけど、なっちゃえばもうそれ以上悪化することはないのでのんびりする。
ホテルのレストランが開いてたので豚丼を食べ、近くのコンビニでいつもの夜セットを仕入れ、
明日のためにガソリンを補給したら宿に向かうのです。
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国道38号を進むも、当然のように真っ暗なので迷子になって電話で救済してもらったりして、
何とか「モクモク十勝」に到着。
時間はもう8時を回っておりました。
急いで荷物を片付け、洗濯をしていると、「お茶会しますよ〜。」
と、声がかかる。夜にお茶なんか飲んだら寝れなくなっちゃうじゃないか!
と、ビール片手に出て行くと、果実酒を頂いてしまいました。
この宿にもライダーが何人かいて、旅の話でいろいろと盛り上がりました。
ヌプン行きも、「大丈夫大丈夫!」と太鼓判を押してもらう。
なんというか…静かな話し方をするオーナーさんいわく、
冬の北海道もいいよ〜!とのこと。
このあたりは気温は低いけど雪はそんなに降らないんだって。
それはかなり魅力的。ぜひ冬にも来たいものです。
だって、楽しいのは夏だと思うけれど、食べ物が美味しいのは間違いなく冬だもの!!