2010.タイVIPツーリング

 

3月26日

 

朝、目が覚めたら空は曇っていた。
昨日のマネージャー氏の言っていた予報どおりでホッとする。
いつもなら青空を見てホッとするところなんだけど、
なにしろ真夏の南国になるんで青空だと暑すぎるらしいんですよ。


豪華ホテルからの景色でございます。

 

とりあえずH氏と合流しモーニングビュッフェに行きます。
いやね〜、こんな豪華ホテル泊まれること、日本じゃまずないよ?
オーストラリアじゃもっと無いよ?
そんな豪華ホテル泊なのです。
我々の意思や現状とは無関係なところで豪華になってますねこのツアー。
でも、そんなめっちゃくちゃ高値じゃないんですよね。日本的にはね。


景色の写真忘れててもとりあえずご飯は撮っておくワタクシ。
あんまり意味はないんだけどね。

よくよく考えてみると、こんな豪華ホテルをジーパンとビーサンでフラフラしてたら怒られる気がしないでもないですが、
そんなこと言ったって荷物削減ライダーでそれしか持ってない我々、しょーがないのでそのまま行きます。
実際行ってみたら皆さん似たり寄ったりでした。

朝食からタイ的朝粥で、大量のにんにくと香草を摂取してきました。
だから、にんにくの匂いとか
そんな細かいこと気にするのは日本人だけなんだよね。

 

8時にマネージャー氏やガイドのバナナさんとの待ち合わせをする。
バイクはもうホテルの駐輪場に停められていた。
バナナさんはまだ来ていないようなので、先にバイク見に行きます。


赤いのがガイドのバナナさんのバイク。
隣がFZ400、手前がドラッグスターです。

FZ400かドラックスターか、どっちかに乗ることになるんだけど、
まずFZ400に乗ってみて断念。
これが
かの有名なバレリーナ状態ってヤツですね。

ということで問答無用でワタクシがドラッグスターに乗ることに。
ワタクシより長身の相方Hはアメリカンに乗りたかったらしくちょっと不満そうだったけど、
そんなこと言ったって足つかないもんはしょうがないだろ(゜Д゜)ゴルァ

アメリカン初体験なんでとりあえず乗ってみる。
うん、足はもう間違いなく着きます。問題なし。
ステップに足を載せてみると、…ちょっと遠いっすね。
う〜ん、アメリカンにも足の長さって関係してくるんですね〜。
まあ、とりあえず届くんで問題なし。
後は慣れでしょう。
シートが柔らかくてナイスなのです。

まあ、難点といえばリアシートが丸っこいんで、荷物がくくりつけにくいってことかな。
頑張ってみたけどうまくいかないんで、ガイドのバナナさんに運んでもらうことにする。
まあ、そんな大荷物でもないしね。
FZ400のリアシートには問題なく荷物がくくりつけられたようだ。

 

そんなことをしているとバナナさん到着。
荷物を積んでもらっている間に、マネージャー氏が「昨日教えたサインは覚えましたか?」と。
このタイツーのルールなのか、全国マスツー組合が決めてるのか知らないけれど、
@手をパーにして挙げる…停止
Aグーにして挙げる…緊急停止
B手を横に出して、羽ばたくように上下に動かす…スローダウン
C足で何かを指す…障害物有り
というサインを走行中にバナナさんが出してくれるとのことなのです。

全く覚えてない緊張感の無い我々にちょっと呆れ気味のマネージャー氏とちょっと練習。
そう、このとき感じたちょっとした”温度差”が、えらい事になっちゃうのはまた後の話なのです。

 

荷物を積み終え、写真撮ったりして出発なのです。
今日はだいたい180kmくらい走る予定なので、
まあ、気楽に行きましょう。

と、3台のバイクが颯爽と走り出す…はずなのですが、
サイドスタンドを外した相方H、
いきなり立ちゴケ。

…いやいやいや、人がたくさんいるときで良かったよ。
さっさと起こして出発だ〜!

 

バナナさんの指示により、先頭でリーダーはもちろんバナナさん。
2番目にワタクシ、3番目かつしんがりに相方Hという並びでホテルを出ます。
そんなことまで決めるんだ。マスツーって。

 

ホテルを出ると、早速バンコク名物大渋滞に巻き込まれる。
そこをすり抜けて行くんだけど、慣れないドラッグスターでうまいこと進めない。
ハンドルはいつものシェルパより全然言う事聞いてくれないし、
細身のシェルパより幅広で感覚がつかめないし、
何しろ重くて小回りが効かないのです。

街にはバイクがたくさん走っていて、みんなものすごい器用に車の間をすり抜けていきます。
125ccくらいのバイクとはいえ、2人乗りだったり荷物満載だったりするんですけどね〜。
お構いなしで隙間を縫って行ってます。
こんだけのバイクがすり抜けてるのに全く接触しないのが不思議っす。


渋滞中ざます。

 

がんばってちょっとづつちょっとづつ進んでいると、
バナナさんの姿はあっと言う間に見えなくなりました。
くそう、赤くてデカイバイクで相当目立つはずんだけど。

 

しかし、もうそんなことは問題じゃないくらい離されてたみたいで、
しばらく行くとバイクを路肩に停めて待っていてくれた。
バナナさんの後ろにバイクを停めると、インカムから
相方Hの悲鳴が(^^;
そりゃ免許取立てでこんなすり抜け三昧、有り得ないよね。
まあまあまあ、運動神経が良いのが相方Hの取り柄なので
そのうち慣れるんジャマイカと(←ヒドイ)。

しばらく待つと必死に車をすり抜けて相方Hがやってきた。
「急ぐことないんだよ。進んでりゃその内着くんだから。」
と、呑気なコメントをして相方Hに切れられたりしつつね。

 

その後も同じような場面が何度か繰り返されているうちに、いつの間にかバンコク渋滞を抜けていたよう。
通りすがりのガソリンスタンドに入りちょっと休憩。
タイでもやっぱりガソリンスタンドにはコンビニがくっついていることが多くて、
ちょっとしたPA状態になっております。
トイレを借りたり、暑いんで水買ったりして過ごす。


コンビニ併設SS。

ここで初めて会話ができる状態で我々とバナナさんだけになりましたよ。
意思の疎通は英語オンリーですよ。
ホラ、しばらく一緒に動くんだから仲良くなりたいじゃん。
仲良くなるに話しかけるしかないじゃん。

ということで、
「Thailand is very hot! But I love hot. Because Japan is cold now」
(「いや〜、タイ暑いですね〜。でも暑くて良いです。日本は今とても寒いんで。」と言っているつもり)
と話しかけてみた。
すると、
イマイチ通じませんでしたorz

ちっくしょ〜(ToT)

でも、何となく雰囲気でワタクシの発言は流されて出発。
…なんか…気まずいよう。。。

 

出発前にマネージャー氏から説明があったんだけど、タイの道は「一応」時速80km制限らしい。
けれど、実際のところスピード違反なんてものは無いも同然で、
100kmを越すスピードで車は流れていて、一番安全に走る方法は
流れに乗ることだそう。

これまでバンコク渋滞でそんな流れはなかったんだけど、
ちょっと郊外に出てくるといきなり流れ早くなってきた。

流れに乗った方が良いことは解ってるんだけど、
慣れないバイクに乗ってワタワタしているワタクシと、
バイク自体に慣れないでアワアワしている相方H、
共にチンタラ走っていると、あっという間に消えてしまっていたバナナさんがうまくペースを合わせて戻って来て、
右手を振り回して
「スピード上げろ!!」なんてサインは無かったんだけど非常に解りやすく合図を送ってくる。

うむむ…。
そうは言われてもこのドラッグスターって奴はステップが体幹の下じゃなくてかなり前にあるわけで、
つまり段差があってもシェルパ君みたいに
膝クッションできないわけで、
段差の度に
非常にケツがジャンプしてびっくりするのですが(^^;

 

しかしまあ、スピード出せ!とガイドさんが言う以上出そうじゃないですか。
ということで猛スピードで車が流れる右車線へ行って流れに乗ります!
ウインカーを出し、アクセルをひねって合流してみた。
ケツジャンプはともかくさすが400ccのドラッグスター、
120kmあっさり出ますねこれ。
そういえばオーストラリア行ったときヘルメットのシェードが風圧に耐え切れず曲がってたな〜とふと思ったけど、
今回はそんな様子もなく耐えてます。何故か。

きっとタイ的には正しいんだろう車間距離で後続車が迫ってくるけど、
そんなの見ないほうが絶対シアワセなのでとにかく前の車と距離を保ちながら走る。

 

H氏も100kmくらいで流れる車のペースに何とか乗っかっているようだ。
インカムで話しかけると
「怖いよ〜〜(ToT)、でもちょっと慣れてきた。」とのこと。
これで安心、このまま流れに乗っていけば本日の目的地「アユタヤ」の街に着くはずなのです。

 

 

しかし…。

 

 

体内にガソリンが流れる男バナナさん的にはそれじゃ満足いかないらしい。

またも我々の視界から消えていたバナナさん。
うまい事左車線を駆使して我々のところへ戻ってきた。
そして、これもやっぱりサイン的に決まってないはずなんだけど、
右手で「おいでおいで」をしていますよ。

これは…着いて来いっていうことだよね。

我々がそう理解したところで、「ウォンウォン!!」とエンジンを鳴らして
右へ左へと車の間を縫うように行ってしまいましたよ!!

いや〜、上空から見たら「なみ縫い」ですな〜。
とか呑気なこと思ってるけど、
着いて行けるワケないじゃん。

大体ワタクシ日本国内に於いても超まったり走ってるんですよ。
追い越しとかめったにしないタイプなんですよ。
すり抜けはするけど、止まってる車限定なんですよ!

しかしあのガイドは着いて来いと。
いやも〜、コレ転けたら死んじゃうんだよ!!?

 

インカムで「すごいな〜」とか呑気に感想を述べていた我々。
しかしバナナさんはそれを見逃してはくれませぬ。
またもうまい事戻って来て、
「スピードをあげろ!!」とサインを送る。

う〜ん、まじっすか。
そんなことしてるとますますタイ交通が混乱していく気がするんだけど、
しかしワタクシだって伊達に何年もバイク乗ってるワケじゃないんだ〜!と、
めったにない強気ですり抜けてみることにしましたよ!

 

ワタクシ何しろヘタレなので、ライディングテクニックとかもう恐ろしく無いのです。
自分より左前方にある隙間にもぐり込もう…とするんだけどうまくいかない。
しかし、バナナさんはするする入り込んでるんだから行けないはずがないのです。
何だっけ、こんなときは…そう、
スピードを上げながら入るんですね。

ということで加速しつつ左に入る。
もちろん左車線は流れが遅いからそのまま流れに乗ってたらより遅くなるんで、
すぐ右前の空いてるところに入ればいいんだけど入れず余計遅くなるorz

 

いやだから、そういうのアレなんだって、
ある程度の反射神経が要求されるんだけど
そういうの無いんだってば!!

そんなことを何度か繰り返してやっとコツをつかみ、
少しずつ車を抜かせるようになってきた。

気づくと郊外に出たのかすっかり周りの車もいなくなり、独走状態になってました。

 

我々は道をほとんど知らないんで、これもしかして迷子になってんじゃないの?
と、後ろにいるであろうバナナさんとH氏を左車線をゆっくり走りながら待ちます。

すると、後ろからバナナさんに煽られながら相方Hが追いついてきました(^^;

 

いや〜、只事じゃないねタイ交通事情。
泣きそうだったもん。ちょっと。

 

そこからは暫しゆっくりと走る。
周りに建物が増えてきたところで、バナナさんは駐車場にバイクを停めた。
我々もそれに倣ってバイクを停める。

どこかに着いたみたいだ。

 

バナナさんは駐車場料金を支払うと、警備小屋のようなところにヘルメットを預るよう言った。
3つのヘルメットを預けて、どこかへ行くようだ。
「Where is here?」(ここはどこ?)
と聞いてみると「Palace」(宮殿)とのこと。
だんだんと
我々が言葉が不自由なことが解って頂けたようですな(^^;

立派な塀に囲まれた大きな宮殿のよう。
観光にかかる入場料等々はツアー料金に含まれているため、バナナさんが料金を払ってくれる。
外国人は100バーツだそう。タイ人料金もあるみたいだけど、
数字もタイ語で書かれていて全く判読不明なのです。
なかなか
便利に使われてますね。ガイジンには解らない言葉が。


料金所。

ゲートをくぐると、そこには大きな池と噴水。それからず〜っと続いてそうな庭園が見える。
本当に大きな宮殿のようだ。
バナナさんに「Who lives this palace?」(ここには誰が住んでいるの?)と聞くと、
「No one.」(誰も住んでない。)とのこと。

「No one? Whose palace is this? Just a park?」
(誰も住んでない?じゃあ誰の宮殿なの?それともただの公園みたいなところ?)
と聞いてから気づいた。

やばい、こんな複雑なこと聞いても間違いなく聞き取れない(^^;
案の定バナナさんは何事か話してくれたけど解りませんでした。
説明損ってやつですな。スミマセン。

しかし、案内看板だってタイ語と英語でしか書かれてないんだから、
ここがどこなんだかさっぱり解らないまま進むしかないのです。
なんだか解らないけどとにかくタイっぽいところを観光するという微妙な状態なのですよコレ。

庭園が広いからか、それともタイ人が歩くのがキライなためか、
(南国にお住まいの方々は大抵徒歩嫌いな気がする。)
ゲートの側にはゴルフのカートみたいなのがあって、我々はそれに乗って宮殿を回ります。

宮殿の敷地内には広大な庭園があったり、
いかにも涼しそうな水の上に建つ建物があったり、
塔があったりデカイ宮殿があったりとにかく贅沢なのです。

バナナさんの断片的に聞き取れる説明から、
どうも避暑に使われる王様とかそういうクラスの人の別邸みたいなところみたいです。
昔の王様なんでしょうかね。


水上の建物。優雅ですね。


庭園はすごい広さです。

ちなみに、現在のタイの王様はラーマ9世という方。
タイの人々はこの王様を絶対的に尊敬していて、レッドバロンの店長さんでタイ人の方は、
「王様の代りに死んでも良いです。」とマジで仰ってました。
なんか宗教チックな話だな〜、王様っていうだけでそんな尊敬しちゃうもんなのかな〜?と思ったら、
そういう事でなくホントにこのラーマ9世さんがものすごい人で、
これまで色々な業績を上げてきたため尊敬されているのだとのこと。

すごい支持率ですね〜。
日本の首相とかと比べるのは変なのでしょうけども。
ちなみに尊敬のあまり、町中にラーマ9世の肖像画があります。
市民が王様好きすぎて自主的に掲げているそうです。

 

 

庭園には、立派な寺みたいな建物とか庭とかあって素敵です。
だだっぴろい庭園には動物の形に刈られた植木(トピアリーですね)があったりします。
バナナさんはソレを指してしきりに
「ゾウサン」と言ってました。
誰ですかさん付けで言葉教えたのは(^^;

ちなみに、後日ガイドブックを見て解ったのですが、
コレは「バンパイン夏離宮(-BANG PA-IN SUMMER PALACE-)」というそうです。
有名どころだったみたいです。

 


「立派な寺」外観


なんか有り難そう。


動物トピアリーそのD ぞうさん

 

バンパイン夏離宮から出ると、今度は川を渡る野猿みたいなプチロープウェイに連れてかれます。
どうやらここは、洋風建築の仏教寺院だそう。
現地小学生の遠足に混じって見学してみる。
うん、確かに見た目教会で中身寺だわ。
バナナさんが緑色のマンゴーを屋台で買ってくれた。
緑マンゴーは、梨みたいな味でした。


人力じゃないと思うプチロープウェイ。


洋風のお寺…らしい。

バイクに乗ってちょっと移動。
今度は「タイです!」って感じの寺に着いた。
タイのお寺は…いや、日本でもそうですが靴を脱いで上がります。
散乱する靴を掻き分けて中に入る。

ものすごいキンキラキンのお寺で、お寺も仏像もそこら中がキラキラでした。
きっとここも有名なとこなんでしょうね。
結局何なのかは不明でしたけどね。
キラキラ寺です。きっと。

しかし何だ、言葉の解らない観光地ってこんな謎なもんなんですね(^^;
何見てんだか解らず観光。
いや、凄いんだけどさぁ。大仏とか。


キラキラ三人衆


キラキラ大仏


キラキラ一族。
以上、キラキラ寺の模様でした。

 

ここまで来たところで昼食にするとのことで、お寺の近くにあるレストランに入る。
しかし何だ、うまい事話せない3人でご飯を食べるっていうのも何だか謎な状態ですね。
バイクのメーターはまだ100kmほど。今日の予定は160kmほどだって言ってたんで、
きっとアユタヤはまだ先なんだろうけど、するとここは何処なんだろうな〜?と思っていると、
H氏が、「さっきアユタヤって書いてあったよ。」とのこと。

H氏はワタクシに輪をかけて英語が出来ないので、
代わりにバナナさんに「Is this Ayutaya city?(この街がアユタヤ?)」と聞いてみた。
すると、「Yes(そうだよ。知らなかった?)」とのこと。

つ…つたない。
超つたない。

昼食の注文はバナナさんがしてくれた。
色々頼んでくれたようだけれど、グリーンカレーがやたら美味い。
食べ物はとても美味くて良いのです。

これでもうちょっとこの場の空気が良ければよいのだが(^^;、と思い会話を試みる。
「Mr.Banana, How many years you ride motorcycle?(バイク乗り始めてどれぐらいなんですか?)」
とか聞いてみると、「17years」とのこと。
「I see. Your riding technique is great!(すごく運転が巧いんですね〜。)」…

とか、微妙な会話をしてみた。
特に空気は柔らかくならずでした。
う〜ん、早く仲良くなれると良いのですが(^^;


オープンレストラン


グリーンカレー超ウマイ。

 

この後は、「ゾウサン」に乗りに行くそう。
この話を聞いて相方H氏が目を輝かせる。
H氏は動物が大好きなのです。

象か…、意外とやってくれるんだよな動物って…(←ちょっと不安)

どうやら我々は先ほどからアユタヤ市内にいたらしく、
右へ左へと街中を走り抜けます。
アユタヤの街はバンコクほど交通量が多いわけではないんですが、
それでも多くの車が超狭い車間で走っててバイクがすり抜けまくってます。
バンコクよりはインフラが整っていないみたいで、
たまに
信号消えてたり、裏道に入ると未舗装だったりもします。

 

それに、アユタヤは町中に遺跡があって、その多くが世界遺産となっています。
だからちょっと走ると遺跡があり寺院があり、
結構大きな街なので雑居ビルが立ち並んだりしていたり、なんていうか複雑な街です。

そんなアユタヤの町を走り、街中を抜けると、周りに遺跡が現れ…。

出た、ゾウサン。
この象に乗れるってことですね。
乗馬みたいにトラックのようなところで乗るのかと思いきや、
ゾウサン達は果敢に歩道歩いてますね〜。
やっぱり道交法的には自転車扱いなんでしょうかね〜?
いや、タイにそんな細かい決まりがあるのかも謎ですが。

バナナさんに連れられゾウ乗り場に行き、2階建て展望台のような建物からゾウの背中に乗り込みます。
ゾウの背中ってどれくらいの高さがあるんだろう?
2mくらいはあるんでしょうか?
ゾウ使いの人がゾウを操り、我々はゾウの背中に設置された椅子でゾウ旅行を楽しみます。

ちなみにゾウは案の定あんまり乗り心地的には宜しくないっす。
そりゃそうだよ。歩いてるんだからさ。
もうね、揺れます。ホント。
大昔読んだロボット漫画で、「ロボットに乗った人がことごとく酔った」っていうシーンがあったけどあれ多分ホントですね。
歩くっていうのはこんなに揺れるもんなんだな〜、と思ってたら若干
ゾウ酔いしましたもん。
なかなか無いですよ。ゾウ酔いなんてorz。

ゾウは遺跡が広がる公園のようなところをノシノシと進みます。
なかなか優雅ですね。
遺跡もこれがまた綺麗なんですよ。古くなったレンガがいい色になっててね。
外国人観光客の皆さんが我々の乗ったゾウの写真撮りに群がってたりしてね。
我々調子に乗って手ぇ振ってみたりしてね。


公道を歩くゾウサンの背中から撮影。


周りはこんな遺跡です。ステキ。


ゾウサンに乗ってると撮影されます。

公園をぐるっと回ってゾウ旅行終了です。
なかなか楽しいです。
乗り物に弱い人はちょっと酔うけどね。

 

ゾウを満喫したらバイクに乗り、ホテルへ向かいます。
途中、相方Hが渋滞に巻き込まれて行方不明になったところをバナナさんに保護されたりしつつ、
アユタヤの町を抜けて川沿いにあるホテルに到着なのです。
これまたホテルも超豪華ですよ。
いいんでしょうかね、こんなまともに豪華旅行で。

ちなみにホテルの裏を流れる川はチャオプラヤ川でした。
多分中学校くらいの教科書に乗ってますね〜。
超有名リバーですね〜。


ホテル外観です。毎度豪華です。


話題騒然のチャオプラヤ川。

 

ホテルで少し休憩したら今度はバイクに乗ってタイマッサージ屋さんに行きます。
ちなみに2時間で400バーツ(1200円位)です。
気持ち良いです。
寝そうです。

何ていうか、人に連れられてるからなんだけど、こんな優雅な旅行したの初めてっす。
常日頃「のんびり」を心がけてるんだけど、これこそ真の「のんびり」。
だって、日も落ちてないしフェリーにも乗ってないのに2時間もゴロゴロしてること無いですよ?

しかし悪くないのです。
むしろ有りです。

いいね。のんびり♪


マッサージ屋さん。近くに欲しいよコレ。


アユタヤは結構大きな街なのです。

 

マッサージ屋さんを出ると時間は夕方。
もう少し遺跡めぐりをするようで、夕暮れの遺跡へ。

この辺りは昔ビルマとの戦争があったようで、遺跡にある仏像はことごとく首がありませんでした。
壊されてしまったみたいです。
例によって細かい事情はわかんないです。

文化的なもんなのか、日本には無さそうな光景です。
別にレンガくらい日本にだってあるし、同じ仏教の国なのに不思議なものですね。
夕焼けの中の遺跡はとても綺麗でした。
神秘的に写るんでしょうね。我々の目には。


ワット・プラ・マハタート。並んでいる仏には首がないのです。


仏の首が落ちてたところに木が生えてきたんだって。コレ締められてますね(^^;

 

 


ワット・チャイワッタナラム。ちなみにワットっていうのは「寺」という意味なのです。
ここは塔がたくさんありますが、はっきり言って崩れないって保証はないよ!ってくらい古いっす。若干傾いてるとこもありますね(^^;

 

2箇所の遺跡を見終えると、バナナさんが「腹減ったか?」と聞いてきた。
確かに減りました。タイの街は町中おいしそうなニオイがたちこめているので余計腹減りました。

ということで、我々はご飯を食べに行く事に。

バナナさんの後を付いてまた街の中をあちこち走り、川沿いのレストランに到着。
多分これはチャオプラヤ川ですね。
大きな川で、宴会中の船が行き交っています。

注文は例によってバナナさん任せ。
ビールも頼んでいたけれど、飲酒運転はアリなんでしょうか?
飲んだら乗るな!が骨の髄まで染み渡っている我々、なかなか怖くて手が出せず(^^;


おそらくトムヤンクンだと思われる鍋。

 

普段はいいんだけど、こういうときになると何ていうか言葉の壁ってゆーか、そういうのが見えてきます。
雑談っていうのは、英語的に激しく難しいカテゴリなのです。
困ったな、このまま無言っていうのも空気が重過ぎるし、
かといって相方Hと日本語で話すっていうのもなんかイヤだしね。

 

ということで明日の予定とか聞いてみた。
するとバナナさん、しぶ〜い顔でに呑気な我々に現状を説明してくれた。

 

(以下英語ですが勝手に翻訳)
「まず、明日の行き先は
「サンカブリ」という、ミャンマーの国境に近い街。
まずここ、アユタヤの町を出て、しばらくは今日の午前中走ったような大きな道を走るそう。
大体、
120kmくらいの速さで車が流れているけれど、2車線はあるから遅い車は左を走ればいい。
しかし、途中から山のほうに向かって行き、そこからは片側1車線になる。
車の流れは変わらないし、大きなトラックがたくさん走っていて
流れに乗れないととても危険。
さらに先に行くと、道は荒れるし、ワインディングがきつくなる。
ロードコンディションがかなり悪いことも考えられる。

今日一日、あなたたちの運転をチェックしていたけれど、
renの運転でサンカブリまで行くのは危険。Hの運転で行くのはかなり危険だと思う。
そもそもHはちゃんとライセンスを持っているのか?
明日、ホテルに到着するのは真っ暗になってからだと思う。
いくつかの場所に立ち寄ろうと思っていたけれど、ノンストップにするかもしれない。」

 

…とのこと。
いや、
相方Hドン引き(^^;
相方Hの脳裏には、そりゃもう真っ暗になって泣きながら山道を走る様子とか、
トラックにぶつかって宙を舞う自分の映像とかが渦巻いていたことでしょう。

いや、こんなこと言われたら凹むキモチも解るんだけどさ、
なんとかなるもんだって。
と、ワタクシ的には思うんだけど…。
まあそりゃ凹むわな(^^;

そんなにキツイなら、明日の朝早く出発するのはどう?と聞いてもそれはダメとのこと。
なんていうか、互いに遠慮も言葉の壁もあって上手く話が進まないのです。

 

相方は凹んでるしバナナさんは呆れてるし、相変わらずあんまり良くない空気の食事っす。
いったいいつになったら楽しくご飯食べれるもんですかね〜。

ちなみに夕食の方は、鍋でてくるわデカイ魚出てくるわ豪華なのです。
リバーサイドでタイ的には豪華夕食ですが1人1000円くらいです。
タイ料理は基本的に辛いですが、ここはそうでもない。
外国人向けのレストランなんでしょうね。高級そうだし。
それでも結構辛いです。
そして美味いです。

ちなみにビールをに飲むバナナさんに「タイでは飲酒運転はOKなの?」と聞くと、
「ボトル1本までならOKだ」とのこと。良い国ですね〜。
でもなんか怖いから止めとくけど。

 

微妙な空気のまま食事を終え、ホテルに戻ります。
う〜ん、こんなんでホントに大丈夫なんでしょうか?

 

じゃあ、明日の朝8時集合で。解散!となったところで今日のビールがない事に気づいた。
じゃあまあ、買いに行くか、ということでバナナさんに「近くにコンビニはある?」と聞くと、
う〜ん、と考えて、ワタクシの運転するドラッグスターを引っ張り出して跨ると、
「乗りな!」とのこと。

 

なんていうか、アジアンってやっぱ濃いわ(^^;
この「人との距離感の近さ」が日本にはまず無いですね。

 

でもまあせっかくなので乗ってみた。
っていうかワタクシ人の後ろに乗ったのはもうかなり大昔。
弟の運転するバイクの後ろに10kmくらい乗って、
あまりのケツの痛さに
「もう二度と乗るもんか!」と思った覚えがあるくらいですね〜。
ちなみに人を乗せたことはありますが、大抵
二度目はないっすね(^^;

シェルパの後ろは相当キツイと思うけど、ドラッグスターの後ろってどんなんだろう?
もしかしてもしかしたら乗り心地良かったりするんだろうか?

なんてこと考えたけど、やっぱりあんまり乗り心地は良くないっす。
前に比べると、後ろはシートが格段によくないし、なによりハンドルが持てなくて非常に心許ないですね〜。
人間につかまったって、一緒にひっくり返りそうで激しく頼りなく感じます。まあそんなことないだろうけど。
それになにより前よりさらに踏ん張れず段差に全然耐えられません(ToT)
乗り手の問題なんでしょうかね〜。

 

でも、めったにない経験なんでちょっと楽しかったです。
あんまりやりたくないけどね。自分で運転してるほうが全然ラクだよ。

 

ってゆーかコンビニはホテルから200mも離れてませんでした(^^;
どんなけ歩くのキライなんだタイ人!?

バナナさんは待っててくれるようなのでコンビニに入り、
大体1缶30バーツ(90円)くらいのビール買います。
タイ的お菓子も適当に買ってみる。こんだけご飯が美味い国なんだからお菓子も美味いとみた。

リュックに詰め込み再びドラッグスターに乗って、
段差にビビリつつホテルに戻ります。

 

明日は8時に駐車場集合!ということで今日は解散なのです。
ハードだからキッチリ寝とけ!と、例によって何かの修行チックなのです。
ワタクシの仕組むことはどうやらそういう方向に行きがちなのです。
困った困った。

 

 

と言ってもノンアルコールで寝つけない弱アル中の我々、
しょうがないんでチャオプラヤー川のほとりでビール飲みつつ反省会。
すっかり凹んだ相方Hは「大丈夫かな〜。。。」と不安そうなのです。

 

いや、気持ちは解るんだけど、アレだ、ほら、着くんじゃね?

 

だって、一応事前に調べたんだけど、アユタヤからサンカブリまで350kmくらいですよ。
酷道じゃあるまいし、車が100km以上のスピードで走る道路を行くんですよ。
スピードに乗れるかどうかは置いといても、どう考えたってそんなにかかるはずがないじゃん。
そりゃ原付で走ってたら着かないかもしれないけども、我々が乗ってるのは400ccのバイクですよ?
いくら相方Hが初心者ったって、今日すでに100km以上出して走れてるわけだしね。

でもなんか大分前に初ロングツーに出た時の事を思い出しました。
今となってはそれ位はよっぽど大丈夫だって解るけど、初めはドキドキだったよな〜。
確か名古屋から潮岬を目指して走ったんだっけ。
走っても走ってもまだ着かん!!みたいな。

でも結局なんとかなるもんです。
何しろここにはヒグマも出ないしね。

 

適度に酔いが回ってきて、ワタクシの激励に相方Hもちょっと気分が軽くなった様子のとき、
相方Hの持つ携帯に電話がかかってきた。
電話の相手は、レッドバロンバンコクのマネージャー氏。
なんだなんだ?と出てみると、
「相方Hさん、ほとんど公道走ったことないそうですね〜。
そりゃ無謀ですよ〜、明日20時くらいに到着かもしれないってバナナさん言ってましたよ〜!」
との
ダメ出し電話でしたorz

 

再び凹むH氏、まあまあまあ、どおせ行くしかないんだから凹んでも意味ないって!
大丈夫、進んでりゃそのうち着くから!間違いなく!!

 

本日の走行距離 バンコク(A)→アユタヤ(B)→寺めぐり。 

約160km

 

 

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