北海道ツーリング2007

8月17日

 

 6時に目覚め、寝袋をたたんで朝ごはん。ここにはロビー的なものがなかったので、玄関先で朝ごはんを食べる。昨日結局姿さえ見えなかったチャリダー軍団たちは、もう出発の準備をしていた。なんてタフな人たちなんだ(^^;少し話をしてみると、彼らは大学生で、これから釧路まで行くそう。ここから釧路か・・・120kmくらいかな。天気がよくなるといいですね〜。と話をしていると、昨日の女の子チャリダーも出てくる。彼女ももう出るそう。やっぱりみんな朝が早い。

 準備を整え、「にしな」を出たのが7時半頃。今日は温泉に入りながら「三国峠」を越えて「美瑛」くらいまで行こうかな〜。と、例によってアバウトな計画を立てて北に向かいます。

 天気は曇り。やっぱり寒いのでエアテックジャケットを着込み出発です。、宿の人々に挨拶し、なかなか爽快な道道85号を走ります。
この道、途中に展望台があり、帯広・・・までは見えなかったものの平野が一望できる、いい道でした。


展望台より。天気がイマイチなのが残念。

 山を登り、まずついたのが「然別湖(しかりべつこ)」。然別湖のまわりは、いくつかの大きめなホテルがあるだけ。
温泉街ではなく静かな環境でした。ちなみに、ここにはキャンプ場があるそうです。

 なんか湖よく見るよな〜。と思いつつ、足湯に向かう。こちらの温泉、湖のほとりにあってこれがなかなかの良泉!硫黄のにおいがプンプンします。しかも酸っぱくない!
 むむう…ここで温泉入っちゃおうかとも思ったのですが、まあ峠付近で日が暮れても困るのでつぎの「
糠平湖(ぬかびらこ)」へ進みます。
糠平湖では例によって雑誌「HO」でタダ温泉に入ることになってるんですよこれが。

然別湖。静かな湖。

然別湖畔の足湯の湯。いい濁りっぷりですね〜。

 ということで湖そばのこちょこちょした道道85を通って糠平湖(ぬかびらこ)へ。 そういえば一昨日、樽前荘に泊まっていたライダーに「どんな道が得意なの?」と聞かれて答えに詰まった覚えがあるけど、まさにボルティーが得意な道はこんな道なんじゃないかな〜(*^_^*)。北海道にしては本当にこちょこちょした道で、ゴーカート場のような細かいコーナーが連続する道です。なんかものすごく楽しかった(^^)

 糠平湖は、では温泉民宿「山湖荘」に入れてもらいます。洞窟風呂がウリだそうで、なんかほの灯りのムーディーな空間の中、一人風呂に浸かります。あんまり暗くて湯の色とかわかんなかったんですけど(-"-;)無味無臭。ちょっとぬるっとした湯でした。

温泉民宿「山湖荘」外観。

洞窟風呂。ムーディーです。

さっぱりしたところで歩を進め、今度はR273「糠平国道」を北上していきます。しかしこのR273、めちゃめちゃいい道です。
 白樺の林を抜けて「
三国峠」までほとんど真っ直ぐ、またはゆるいカーブで登ってゆき、「天空回廊」と呼ばれる(らしい)樹海にかかる橋を越えて標高1150mの三国峠に辿りつきます。かなりの速度で走れそうですが、動物が出てきたり警察が出てきたりする恐れがあるので、まあほどほどにしておきましょう。
 っていうか、本当にいい道なので、そんなに一気に上ってしまうより、周りの景色を楽しみながら適度な速度で走るのが得策でしょう。特に三国峠付近の、樹海を渡る橋は本当に
必見&必走!!登りの角度が上がったな・・・と思うと、次には樹海の上にいるあの不思議な感覚は忘れられません。

ちなみにこの峠、登ってる間にも沢山のチャリダーを追い越してきました。1000m越えをチャリで…アタシには無理だと(^_^;)思いつつ、かんばれよ〜のサインを出しながら登ってきました。

 峠の上、「三国峠PA」でしばし休憩。あまりの絶景に写真撮りまくりでした。

三国峠PA

森の上を走る道。気持ちいい!!

 下りも緩いカーブを勢いをつけて下りてきます。本当に気持ちいい!チャリダー達もここならいいだろうな〜。と思いながら「層雲峡」まで下り、「100名瀑」の滝「銀河の滝」と「流星の滝」を見物。ものすごい高さの滝でした。
 そして、ここからすぐ近くにある「
層雲峡温泉」に向かいます。「HO」にはここにもしっかりタダ温泉が・・・ホント役に立つな「HO」!

銀河の滝。「100名瀑」です。

流星の滝

 時間がもう昼近かったので、綺麗に整備された層雲峡温泉街の中にあるラーメン屋で旭川ラーメンを食べる。こってりとしたラーメンでなかなかの美味でした。
 テレビがついてたのでぼんやり見ていると、北海道の太平洋側に津波注意報が出ていました。…ここ一週間ほど全然ニュース見てないからなあ…。世間では何が起こってるのか…ぼんやりしながらラーメンを食べてると、隣の席に座った人に話し掛けられた。…ん?この人、5日目に泊まった岩尾別のユースにいたチャリダーだ!ということでお互いのこれまでの道のりを話す。
 どうやら三国峠を越えてきたらしい(^_^;)
「もう寒くて寒くて」と言ってました。
 冷静に考えてみるとチャリダーは上りは暑いだろうけど下りはもちろん涼しい…というか寒いだろうね〜。その
体感温度の差はとんでもないことになってるでしょう。ある程度までなら涼しくて良いんだろうけどねぇ。
 ちなみにライダーはこの日ずっと寒かったっす。

 ラーメンを食べて「朝陽亭」という超豪華ホテルで例によってタダ入浴。こちらのホテル、本当に超ゴージャスでびっくりでした。こんなホテル泊まったことないっす。外国からのお客さんも多いらしく、日本語・英語・中国語が入り乱れております。
 肝心の温泉も硫黄漂ういい温泉☆無色透明の湯に硫黄臭に広い露天風呂。ステキなところでした。こちらの温泉は、「
硫黄泉(中性・高温泉)」。約1キロ離れた山中から74度で湧き出る湯元『ササの湯』から温泉を引いているそう。その『ササの湯』、行ってみてえ!!と思いつつ湯を堪能。

層雲峡温泉街。こ洒落てます。

「朝陽亭」の露天風呂。

 その後、道はR39になり、「上川」というところでホクレンを発見したので給油。
 関係ないけどこの道、
帯広からここまで全くガソリンスタンドを見なかったので要注意です。層雲峡には一軒あるみたいだけど…見てないなあ(^^;
 旭川市内に入って行くが、市街地は面倒くさいのでパス。r140、r37を走り
今話題の「旭山動物園」を華麗にスルー(^^;今度はR237に合流する。

 今度の目的地は、今夜の宿にしようかな〜と思っていた「西神楽公園」。例によって迷子になりながら到着。ツーリングマップルに載っていた無料のキャンプ場だそうですが、意外と狭くてちょっと考える。結構テントもたってるしな〜。それに時刻はまだ3時。ここで泊まるにしてもまだ時間があるので、滝を見に「天人峡」に向かうことに。

 「天人峡」は、100名山に数えられる「大雪山」の麓にある渓谷で、ここには100名瀑のうちの1つ「羽衣の滝」があるのです。滝ファンとしてはやっぱり行ってみるしかないでしょう(^^;
 ここで、この先、行き先不明なことに気づき、おにぎり、チューハイ、お茶のいつもの夜セットを購入。いやあ、後になって考えてみると、我ながらカンがよくなったもんだわ。案の定このまま大人しく戻ってくることはありませんでしたorz

 r1160・r213で大雪山の麓に広がる森を抜け、「忠別ダム」を横目に天人峡に到着。柱状節理の断崖の中にそれはありました。いくつかのホテルがあり、温泉としても良さそう。あたりにはしっかり硫黄の匂いが漂っていました。それもそのはず。ここは、大雪山を挟んで、さっき通ってきた「層雲峡」の反対側なのです。泉質が似通ってくるのもそれはそのとおりでしょう。とりあえずボルティに乗ったまま、行けるところまで行ってみようと思って進んでみると、何と滝に向かう遊歩道が通行止め(>_<)こんなところで強行突破するのも気が引けるので、しょうがなく諦めることに(T_T)


柱状節理の断崖。険しいですね〜。

 この時点で時刻は16時。さっきの「西神楽公園」まで戻ろうかと思うものの、なんかこの失速状態で今日を終えるのもクヤシイ。ということで、ここから南にある「白金温泉」に行き、そこでキャンプをしようと決める。あたりが徐々に暗くなってくる中、道道966を進む。ここもなかなかの真っ直ぐっぷり。途中にいくつかオサレなレストランを見つけたので、夜、余裕があったらこの辺で食べようかな〜。なんて、2日ぶりのキャンプでちょっとウカレながら進みます。

 しかしだなあ、そんなウカレっぷりはここで木っ端微塵にされてしまうのですよ。
 というのも
何と道道966の途中で雨orz
 おいおい〜。と空にダメ出しをしつつ、天気予報をチェックすると、この後の天気は「曇り」とのこと。まあ、止むなら問題ない。今となってはグランドシートという名のブルーシートもあるし。と思い、雨が降る中、大急ぎで白金温泉の奥にある「
白金国設キャンプ場」にテントを設営。雨降るなかでしたが、きっとこの時テント設営最速タイム出してたと思います。寝床を作ると、もちろん温泉目当てで来たので、割引券を貰ってすぐ温泉へ。


「白金国設キャンプ場」いいサイトなのに雨で残念。ちなみに翌朝の写真デス。

 こちらでお世話になったのは、「国民保養センター」。早速の湯に浸かる。ううっ、熱い、沁みるね〜。と思いつつ入浴。黄色がかったしょっぱい湯でなかなかの良泉。施設は年期入ってるけど(^-^;)
 こちらの湯は、源泉温度47℃の「硫酸塩・塩化物泉」。鉄分が含まれているため、他のホテルなどでは湯が酸化して茶色くなってしまうそうだが、ここは直接湯船に温泉が注がれているのでそれほどの濁りは見られなかった。新鮮な湯なんですね。つまり。キャンプ場の受付でも、「湯ならここ!」と薦めてくれたんだっけ。内湯のみのこじんまりとした温泉施設でしたが、もう満足っす(^0^)。ちなみに源泉かけ流しなので結構熱いです。

白金温泉「国民保養センター」外観

湯。アツイっす。

 温泉から上がっても、雨は一向に止まず。予報は曇りのまま。ちょっと〜。大丈夫なのか〜?と思いつつ、もうどうしようもないのでとりあえず温泉街をボルティとともにウロウロし、開いている食堂を探して飛び込む。

 食堂は、民宿の一角だったようで、断られるかとも思ったけれど、快く受け入れてくれた。そばが自慢の店のようだったので天ぷらそばを食べる。このとき、ちょうど店に入ってきた、今日北海道についてこれから知床に向かうという車旅行者に出会った。話を聞くと、フェリーで沢山寝てきたので、これから三国峠を越えて行くるらしい。もったいない…超いい景色なのに。・・・と言おうかと何度も思ったけれど、それはさすがにこれから行く気満々な人には失礼かと思い。「いい景色でしたよー。」と言うに留めておいた。クルマだとね、夜でも平気で走れちゃうからこんなこともあるんでしょうね・・・。
 食堂のおばちゃんに「キャンプ場に泊まってる」と言うと「雨の中大変だねえ」と言って
ゆでトウモロコシ(通称ゆできび)をくれた甘くて美味でした。ありがとうございました(^O^)/
 こういう逆境の中の人の親切は、本当にありがたいですね。こういうことをしてもらうと、「自分も困っている人に何かしてあげよう。」とホントに思います。北海道って、そういう人のつながりが自分の住んでいるところより強いんですよね。きっと。

 キャンプ場に戻ると雨は霧雨に。といっても傘なしでいられるほどではない(>_<)
 ライダーがワタクシの他に2人ほどいるみたいだけど、みんなやっぱり考えることは同じ。

 こんな時はとっとと寝るに限る!なのです。

 ・・・と思って早々に就寝したのだけれど、めちゃめちゃ寒かった〜。去年の冬からサイドバッグに入れっぱなしのカイロを引っ張り出して、やっとお休みなさい。持ってて良かった〜。これはもしかしたら、気温が一桁まで行ってたかも。

 

 もう雨の中キャンプなんかするもんか(>_<)

 

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